【介護保険】福祉用具レンタルと販売の違いをやさしく解説|対象・自己負担・注意点まとめ

介護のはなし

「手すりって、レンタルできますか?」

利用者さんやご家族から、よくいただく質問です。

ほかにも、

・ポータブルトイレは買うもの?
・車いすはレンタル?それとも販売?
・要支援でも使える?
・自己負担はいくら?

介護保険で利用できる福祉用具は意外と多くあります。

しかし、

「何がレンタル対象で、何が販売のみなのか」
「どこまでが介護保険の対象になるのか」

このあたりは、意外と知られていません。

そして注意したいのが、
自己判断でホームセンターなどで購入してしまった場合、原則として介護保険は適用されないという点です。

「あとから申請すれば大丈夫」というものではありません。

福祉用具は、うまく活用すれば在宅生活を大きく支えてくれます。
しかし、制度を知らずに動いてしまうと、思わぬ出費につながることもあります。

この記事では、

・福祉用具とは何か
・レンタルと販売の違い
・自己負担の仕組み
・利用する際の注意点

を、初心者の方にもわかりやすく整理します。

「とりあえず買う」前に、ぜひ一度読んでみてください。

福祉用具とは?

福祉用具とは、高齢者や障害のある方ができるだけ自立した生活を続けるために使う用具のことです。

介護保険では、

  • 立ち上がりを助ける
  • 移動を安全にする
  • 転倒を防ぐ
  • 介護する人の負担を軽くする

といった目的で使用する用具が対象になります。

単に「便利だから使う」というものではなく、
“自立支援”と“安全確保”が目的という点が大きなポイントです。

介護保険で利用できる福祉用具

介護保険で利用できる福祉用具は、大きく分けて2種類あります。

  • レンタルできるもの
  • 販売のみのもの(特定福祉用具)

この違いはとても重要です。
利用方法も、費用の仕組みも、手続きも変わってくるからです。

すべての福祉用具が対象になるわけではない

介護保険の対象になるのは、あらかじめ定められた品目だけです。

たとえば、

  • 杖(※種類による)
  • 介護用ベッド
  • 車いす
  • 手すり(工事不要の据え置き型)

などが対象になります。

一般的な家具や市販の生活用品は対象外です。

「介護に使うから」といって、すべてが保険適用になるわけではありません。

福祉用具を利用するには

福祉用具は、基本的にケアプランに位置づけられていることが必要です。

「必要だから使う」のではなく、
「ケアマネジャーが必要性を判断し、計画に組み込む」ことで利用できる仕組みになっています。

レンタルできる福祉用具

介護保険では、一定の福祉用具をレンタルすることができます。

レンタルの目的は、

  • 状態の変化に合わせて調整できること
  • 高額な用具を必要な期間だけ使えること

です。

主なレンタル対象

  • 介護用ベッド(特殊寝台)
  • ベッド付属品(サイドレール・マットレスなど)
  • 車いす
  • 車いす付属品
  • 歩行器
  • 歩行補助つえ(種類による)
  • スロープ(工事を伴わないもの)
  • 手すり(工事不要の据え置き型)
  • 移動用リフト(本体)

※対象品目は細かく定められています。

レンタルの自己負担

レンタルは月額制です。

自己負担は原則1割(所得により2~3割)。
残りは介護保険から給付されます。

例)
月額5,000円の車いすなら、1割負担の方は月500円程度です。

要支援・要介護1の場合は注意が必要

要支援1・2、そして要介護1の方は、原則として一部の福祉用具がレンタル対象外になります。

特に、

  • 介護用ベッド(特殊寝台)
  • 車いす

は原則対象外です。

ただし、一定の条件を満たす場合は「例外給付」として認められることもあります。

※自動排泄処理装置は原則として要介護4・5が対象です。

必ずケアマネジャーや福祉用具専門相談員に相談してください。

レンタルのメリット

  • 状態が変われば変更できる
  • 使わなくなれば返却できる
  • 修理・交換対応がある

状態変化がある場合は、レンタルが合理的なケースも多いです。

販売のみの福祉用具(特定福祉用具)

レンタルではなく「購入」が前提の福祉用具もあります。

主な対象:

  • ポータブルトイレ
  • 入浴用いす
  • 入浴用手すり
  • 簡易浴槽
  • 移動用リフトのつり具部分

年間10万円までが上限

年間10万円までが給付対象(4月〜翌3月)。

自己負担は1〜3割。
10万円を超えた分は全額自己負担です。

事前申請が必要

自己判断で購入した場合は原則給付対象になりません。

必ず、

  1. ケアマネに相談
  2. 指定事業者から購入

の流れを守る必要があります。

支払い方法は、償還払いと受領委任払いの2種類があります。

償還払いと受領委任払いの違い

償還払い

いったん全額支払い → 後日保険分が振り込まれる方式。

受領委任払い

最初から自己負担分のみ支払う方式。

自治体・事業者によって対応が異なります。

住宅改修との違い

住宅改修とは、手すり設置や段差解消などの工事のことです。
(上限20万円)

福祉用具は「使うもの」、
住宅改修は「家を整えるもの」です。

詳しくは別記事で解説します。

まとめ

  • 福祉用具にはレンタルと販売がある
  • レンタルは月額制
  • 販売は年間10万円まで
  • 自己判断購入は原則給付対象外
  • 要支援・要介護1は一部制限あり

福祉用具は、
在宅生活を安全に、そしてできるだけ自立して続けるための大切な制度です。

迷ったときは、
必ずケアマネジャーや福祉用具専門相談員に相談してください。

正しく知って、正しく使う。
それだけで、介護の負担は確実に軽くなります。

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