先日の記事でも書きましたが、冬になるとどうしても水分をとりにくくなります。
👉 かくれ脱水の記事はこちら
介護の仕事をしていると、「高齢になるとなおさら水分をとるのが難しくなるなぁ」と感じる場面が本当に多いです。
しかも、高齢者の脱水は、私たちよりも体への影響が大きく出やすいことがあります。
高齢者の脱水が引き起こしやすい症状
水分が不足すると、次のような変化が起こりやすくなります。
・ぼんやりする、意識がはっきりしない
・場所や日時が分からなくなる、混乱しやすくなる
・血液がドロドロになり、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まることがある
・皮膚や口の中が乾く、尿の量や回数が減る
・原因不明の微熱、血圧低下、筋力低下
・便秘や食欲不振
現場で見ていても、水分をしっかりとるだけで防げることが本当に多いと感じています。
高齢者が水分をとりづらい理由
介護現場でよく見られる理由はこちらです。
喉の渇きを感じにくい
水分をすすめても
「のどが乾いていないからいらない」
と言われることはよくあります。
トイレが近くなるのが不安
「何回もトイレに行くのが大変だから飲みたくない」
という気持ちから、水分を控えてしまう方も多いです。
「飲む」動作や認知機能の低下
コップを目の前に置いても手をつけないことがあります。
介助が必要な方の場合は、スプーンを口元に持っていっても、うまく飲めないこともあります。
水分をとりやすくする工夫
時間を決めて、少しずつ飲む
一度にたくさん飲むのは負担になるため、「少量をこまめに」がポイントです。
私がケアマネジャーをしていたとき、ほとんど水分がとれていなかった在宅の方に、次の方法を提案しました。
・1時間ごとにアラームを鳴らす
・音が鳴ったら「一口だけ」お茶を飲む
これだけで
50ml × 12回 = 約600ml
さらに
・食事3回+おやつで各100ml
→ 合計 約400ml
1日1000mlを無理なく達成できました。
最初はご家族の声かけが必要でしたが、次第にご本人が
「音が鳴ったから飲むわ」
と自分から行動されるようになりました。
その方は、うつ状態でほとんど外出できなかったのですが、少しずつ元気を取り戻し、お化粧を再開し、電車に乗って友人と出かけられるようになりました。
水分が体と気持ちの両方に影響することを、強く実感した出来事です。
好きな飲み物でOK
「水でないといけない」と思わなくても大丈夫です。
・お茶
・スポーツドリンク
・ジュース
・コーヒー
ご本人が飲みやすいものを選ぶ方が、続けやすくなります。
飲みやすい形に変える
・ゼリー飲料
・とろみ飲料
・パウチタイプ飲料
このような形にすることで、自分で飲める方も多くいらっしゃいます。
スポーツドリンクをゼラチンで固めて容器に作り、スプーンで食べていただくようにしたところ、喜んでいただいたこともあります。
まとめ|まずは水分から見直してみてください
体調が悪いとすぐ病院、認知機能が低下するとすぐ薬、となりがちですが、
その前に、まず水分補給を見直すだけで調子が整いやすくなることもあります。
無理をせず、その人に合った形で、少しずつ続けていくことが大切です。
今日からできることは、「一口を増やすこと」だけで大丈夫です。
水分補給は、元気を取り戻すためのいちばん身近なケアのひとつだと感じています。
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