介護が必要なご家族に、デイサービスの利用を考えたとき、
「家族としては行ってほしいのに、本人が行きたがらない」
「何度すすめても、断られてしまう」
そんな場面にぶつかることがあります。
デイサービスは、ご本人の生活を支えるだけでなく、ご家族の負担を軽くするためにも大切なサービスです。
それでも、「行きたくない」と感じるのには、ちゃんと理由があります。
この記事では、デイサービスに行きたくないと感じる理由と、そのときの関わり方や対応のヒントについて、やさしく解説していきます。
デイサービスに行きたがらない理由
デイサービスに行きたがらないのには、いくつかの理由があります。
一見すると「わがまま」のように見えることもありますが、その奥には、ご本人なりの気持ちがあります。
■ 知らない場所・人への不安
デイサービスは、自宅とは違う環境で、知らない人と過ごす場所です。
特に認知症の方にとっては、環境の変化そのものが大きなストレスになることもあります。
「なんとなく不安」
「落ち着かない」
そんな気持ちから、行きたくないと感じることがあります。
■ 家や家族と離れることへの不安
長く過ごしてきた自宅や、そばにいる家族と離れることに不安を感じる方もいます。
特に認知症の方は、「いつもと違う状況」になることで不安が強くなりやすく、
「ここにいたい」
「家に帰りたい」
という気持ちが強くなることがあります。
■ 「自分はまだ大丈夫」という思い
「自分はまだそんなところに行く必要はない」
「人の世話になるほどではない」
そう感じている方も少なくありません。
プライドや、自立したい気持ちがあるからこそ、デイサービスを受け入れにくいことがあります。
■ 「できない自分」を見られたくない
デイサービスでは、他の利用者さんや職員と関わる場面があります。
その中で、
「うまくできなかったらどうしよう」
「迷惑をかけたくない」
と感じてしまう方もいます。
■ 何をするのか分からない不安
「デイサービスで何をするのか分からない」
「どんな人がいるのか分からない」
見えないことへの不安も、大きな理由のひとつです。
■ 「子ども扱いされるのでは?」という抵抗感
デイサービスに対して、
「幼稚なことをさせられるのではないか」
「子ども扱いされるのではないか」
というイメージを持っている方もいます。
実際には、その方に合わせた活動が行われていますが、こうした先入観がハードルになっていることもあります。
■ 過去の経験が合わなかった
一度体験してみて、
「合わなかった」
「しんどかった」
という経験があると、
その印象が残ってしまうことがあります。
デイサービスに行きたくないときの対応のヒント
デイサービスに行きたがらないとき、無理に説得しようとしてもうまくいかないことが多いです。
大切なのは、理由を否定するのではなく、その気持ちに寄り添いながら関わることです。
ここでは、いくつかの対応のヒントを紹介します。
■ まずは気持ちを受け止める
「行きたくない」と言われたとき、つい理由を正そうとしてしまいがちです。
でもまずは、
「そうなんやね」
「不安なんやね」
と、その気持ちを受け止めることが大切です。
否定されないことで、安心感につながります。
■ 無理に連れて行こうとしない
無理に連れて行こうとすると、デイサービスへの印象がさらに悪くなってしまうことがあります。
一度うまくいかなくても、タイミングを変えて少しずつ関わっていくことが大切です。
■ 「目的」を変えてみる
「デイサービスに行こう」と伝えるのではなく、
「お風呂に入りに行こう」
「リハビリしに行こう」
「お昼ごはん食べに行こう」
など、目的を変えて伝えることで、
受け入れやすくなることがあります。
■ 見学や体験から始める
いきなり利用を始めるのではなく、見学や体験からスタートするのもひとつの方法です。
実際の雰囲気を知ることで、「ここなら大丈夫かも」と感じられることがあります。
■ 本人に合った事業所を選ぶ
デイサービスといっても、雰囲気や活動内容は事業所によって大きく異なります。
にぎやかなところが合う方もいれば、落ち着いた環境の方が合う方もいます。
合わない場合は、無理に続けるのではなく、別の事業所を検討することも大切です。
■ 専門職に相談する
どうしても難しい場合は、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してみましょう。
関わり方のアドバイスや、その方に合ったサービスの提案を受けることができます。
まとめ
デイサービスに行きたがらないのには、ご本人なりの理由や気持ちがあります。
「行きたくない」という言葉の裏には、不安や戸惑い、プライドなど、さまざまな思いが隠れています。
無理に説得しようとするのではなく、その気持ちに寄り添いながら関わることが大切です。
少しずつ関係を築いていくことで、受け入れられるタイミングが来ることもあります。
また、デイサービスといっても、事業所によって雰囲気や関わり方は大きく異なります。
「合わない」と感じたときは、別の選択肢を考えることも大切です。
ご本人にとっても、ご家族にとっても、無理のない形で続けていけることが一番大切です。
「どうしたらいいか分からない」と感じたときは、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してみてください。
一人で抱え込まず、少しずつ進めていけたら大丈夫です。


