介護保険の「負担割合」ってなに?
介護保険って「保険」なので、お金を出してくれる制度というのは、なんとなくイメージできると思います。
でも、
・どんなふうにお金を出してくれるの?
・自分はいくら払うの?
ここが、いまいちイメージしにくいところですよね。
実際、現場でも「結局いくらかかるんですか?」という質問はよく聞きます。
そこでまず知っておきたいのが、負担割合という考え方です。
介護保険では、かかった費用のすべてを払うわけではなく、そのうちの1割〜3割を自己負担します。
この「何割を負担するのか」がわからないと、このあと出てくる料金の話(単位など)もピンときません。
まずはここから、「どれくらい自分が払うのか?」を整理していきましょう。
負担割合は1割・2割・3割の3つ
介護保険の自己負担は、基本的に以下の3つに分かれています。
・1割負担
・2割負担
・3割負担
多くの方は1割負担ですが、所得に応じて2割・3割になる場合があります。
ここでひとつ注意しておきたいのが、医療保険の負担割合とはまったく別ということです。
病院にかかるときの「1割・2割・3割」と同じように見えますが、仕組みも基準も別で考えられています。
そのため、「医療は1割だから介護も1割」とは限りません。
それぞれ切り離して考えておくことが大切です。
負担割合はどうやって決まるの?
負担割合は、本人の所得によって決まります。
そのため、同じ世帯でも割合が違うことがあります。
例えば、
ご主人は2割負担、奥さんは1割負担
といったケースも珍しくありません。
ざっくりとしたイメージとしては、
・所得が一定以下 → 1割
・一定以上 → 2割
・さらに高い → 3割
となっています。
ここで大事なのは、「低い・高い」ではなく、基準に応じて決まるという考え方です。
この割合は、「介護保険負担割合証」という書類で確認できます。
介護認定を受けると、毎年7月に新しいものが送られてきます。
また、負担割合は固定ではなく、その年の収入によって毎年見直されます。
例えば、一時的に収入が増えた場合(遺産など)には、翌年から2割や3割になることもあります。
逆に、収入が減れば割合が下がることもあります。
実際にいくら払うの?
例えば、1万円分の介護サービスを利用した場合、
・1割負担 → 1,000円
・2割負担 → 2,000円
・3割負担 → 3,000円
となります。
残りの費用は、介護保険から支払われます。
ここで注意しておきたいのが、すべてが1割〜3割になるわけではないということです。
介護保険が適用されるのは、あくまで「介護サービス費」の部分だけです。
例えば、特別養護老人ホーム(特養)に入所している場合、
1日の費用のイメージはこんな感じです。
・介護サービス費:約8,000円 → ここが1割〜3割負担
・居住費:約2,000円 → 実費
・食費:約600円 → 実費
このように、居住費や食費などは自己負担(実費)となります。
そのため、「全部が1割負担になる」と思っていると注意が必要です。
残りの費用はどうやって支払われるの?
ここでよくある疑問が、
・残りの7割〜9割ってどうなるの?
・一回立て替えないといけないの?
という点です。
結論からいうと、基本的には立て替える必要はありません。
介護保険では、
・利用者は1割〜3割だけ支払う
・残りは保険から直接事業所へ支払われる
という仕組みになっています。
具体的には、
・ケアマネジャーが利用状況をもとに請求を行い
・国保連(国民健康保険団体連合会)を通して
・事業所に保険分の費用が支払われます
そのため、利用者がいったん全額を支払って、あとから返ってくる…ということは基本的にありません。
例外として「立て替え」が必要な場合もある
ただし、一部のケースではいったん全額を支払う必要がある場合もあります。
これを「償還払い」といいます。
例えば、
・ケアプラン作成前にやむを得ずサービスを利用した場合
・福祉用具を購入した場合
・住宅改修で受領委任払いが使えない場合
などです。
この場合は、あとから申請をすることで自己負担分を除いた金額が払い戻されます。
まとめ
介護保険の負担割合とは、サービス利用時に自分が支払う割合のことです。
1割〜3割の範囲で決まり、本人の所得によって変わります。
また、
・介護サービス費のみが1割〜3割負担
・食費や居住費などは実費
といったように、すべてが対象になるわけではない点も重要です。
さらに、
・基本的には立て替え不要
・一部は償還払いになる
といった仕組みも知っておくと安心です。
このように、仕組みを知っておくだけで、「思っていたより高い…」という不安を減らすことができます。
次は、「単位ってなに?」という疑問について、
料金のしくみをもう少し具体的に見ていきましょう。


