「認知症が進んできて、もう家でみるのは限界かもしれない…」
「できることなら家で見てあげたいけど、正直しんどい…」
そんなふうに悩まれているご家族も多いと思います。
認知症の介護は、体だけでなく、気持ちの負担も大きくなりやすいものです。
無理を続けることで、ご本人もご家族もしんどくなってしまうこともあります。
そんなときに、選択肢のひとつとして考えられるのがグループホームです。
認知症の方が、その人らしく生活を続ける場所として、選ばれることが多いサービスです。
この記事では、グループホームとはどんな場所なのか、どんな人に向いているのかを、やさしく解説していきます。
グループホームとは?
グループホームの正式な名称は、
👉「認知症対応型共同生活介護」です。
介護保険サービスのひとつで、認知症と診断された高齢者が、少人数で共同生活を送る場所です。
大きな施設とは違い、家庭に近い環境の中で生活を続けながら、必要な支援を受けることができます。
👉「少人数で“暮らし”を続ける場所」とイメージすると、わかりやすいです。
どんな人が対象?
グループホームを利用できるのは、次のような方です。
👉要支援2以上の認定を受けている方
👉医師から認知症と診断されている方
この2つが主な条件となります。
そのため、誰でも利用できるわけではなく、認知症の方のためのサービスという位置づけになっています。
また、
👉自宅での生活が難しくなってきた方
👉見守りや支援があれば生活が続けられる方
などが対象となることが多いです。
さらに最近では、看取りまで対応するグループホームも増えてきています。
ただし、医療行為が必要になった場合などは、退去を検討するケースもあるため、その点については事前に確認しておくことが大切です。
人数と生活の特徴
グループホームは、
👉1ユニット9名までと決められています。
そのため、
・顔なじみの関係ができやすい
・環境の変化が少ない
・落ち着いて生活しやすい
といった特徴があります。
また、
・食事の準備
・洗濯
・掃除
・買い物
など、日常生活の中でできることは続けながら生活します。
👉「すべてをしてもらう場所」ではなく、「できることが続けられるように支援してもらう場所」です。
他の施設との違い
「グループホームって、ほかの施設と何が違うの?」
という疑問を持たれる方も多いです。
ざっくり違いをまとめると、次のようになります。
👉グループホーム
・認知症の方が対象
・少人数(9人)
・家庭に近い雰囲気
・生活そのものがリハビリ
・職員との距離が近い
👉特養などの施設
・認知症に限らず利用可能
・人数が多い
・医療・介護体制が手厚い
・介助中心になりやすい
・集団生活の色が強い
どちらが良い・悪いではなく、その人の状態や生活スタイルによって向き不向きがあります。
費用の特徴
グループホームの費用は、施設ごとに異なりますが、月額で考えられることが多いです。
目安としては、
👉月15万円〜25万円前後になることが多いです。
(地域や施設の立地、設備によって差があります)
この中には、
・家賃(居住費)
・食費
・介護サービス費
・管理費など
が含まれます。
※おむつ代や日用品費などは、別途かかることが多いため注意が必要です。
また、グループホームは地域密着型サービスに分類されるため、負担限度額認定は原則として利用できません。
そのため、施設ごとの費用設定を事前に確認しておくことが大切です。
メリット・デメリット
グループホームには、次のような特徴があります。
👉メリット
・少人数で落ち着いた環境で生活できる
・認知症に合わせた支援を受けられる
・役割を持ちながら生活できる
👉認知症に対するケアが充実しており、安心して暮らしを続けやすい環境です。
👉デメリット
・医療対応が限られている
看護師が常駐していないことが多く、訪問診療や訪問看護を利用するケースが一般的です
・看取り対応は施設によって異なる
医療的な対応が必要になった場合は、退去を検討することもあります
・専門的なリハビリには対応していない
理学療法士などによるリハビリは行われておらず、生活の中での動きが中心になります
・空きが少なく、すぐに入れないことがある
👉医療面や入居のタイミングには注意が必要です。
選ぶときのポイント
グループホームは、施設ごとに雰囲気や方針が大きく異なります。
そのため、入居を検討する際は、実際に見学することがとても大切です。
見学の際は、次のような点を確認してみてください。
・施設全体の雰囲気
・においなどの環境面
・職員の関わり方
・利用者さんの表情
・日中の過ごし方
👉「ここで生活できそうかどうか」を感じることが大切です。
また、パンフレットや説明だけでは分からないことも多いため、実際の様子を見ることで、安心して選びやすくなります。
グループホームでの生活や、ご家族の関わり方については、実際の現場で感じたことを別の記事でまとめています。
「入居してからの生活ってどんな感じ?」
「家族はどこまで関わるの?」
と気になる方は、こちらも参考にしてみてください。
👉グループホームってどんなところ?家族が知っておきたい特徴と選び方
まとめ
グループホームは、認知症の方が、その人らしく暮らしを続けるための場所です。
少人数で落ち着いた環境の中で、できることを続けながら生活できることが大きな特徴です。
一方で、
・医療対応やリハビリには限りがある
・費用や入居のタイミングに注意が必要
といった点もあります。
そのため、その人の状態や生活スタイルに合っているかを見ながら、慎重に選ぶことが大切です。
「家で見るのはもう限界かもしれない…」
そう感じたとき、無理を続けるのではなく、その人に合った環境を考えることも大切な選択です。
グループホームという選択肢が、少しでも安心につながればうれしいです。
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