前回の記事では、通所サービスの種類について、ざっくりとご紹介しました。
👉通所サービスの種類をやさしく解説|デイサービス・デイケアの違いと選び方
「デイサービスっていろいろあるんやな」と感じた方も多いかもしれません。
今回は、それぞれのサービスについて、もう少し詳しく見ていきます。
まずは、もっとも一般的な「デイサービス(通所介護)」から、やさしく解説していきますね。
デイサービス(通所介護)とは?
デイサービスは、自宅で生活している方が、日帰りで施設に通って利用する介護サービスです。
多くの場合、自宅までの送迎(送り迎え)があるため、自分で通うことがむずかしい方でも利用できます。
デイサービスの一日の流れ
デイサービスでは、1日を通してこのような流れで過ごします。
■ 朝:お迎え・デイに到着
・お迎え
デイサービスの車が自宅まで迎えに来てくれます。
車いすのまま乗れる車もあり、移動がむずかしい方でも安心して利用できます。
・到着
到着後はテーブルに案内され、水分補給を行います。
その後、血圧測定や検温などのバイタル測定を行い、体調を確認します。
■ 午前:入浴やゆったりした時間
・入浴
入浴は午前中に行うことが多いです。
大規模なデイサービスでは銭湯のようなお風呂、小規模なデイサービスではおうちのような雰囲気のお風呂など、施設によってさまざまです。
また、歩くことがむずかしい方でも、ストレッチャーや車いすのまま入れる浴槽があり、安全に入浴できます。
・レクリエーションや自由時間
入浴後は、利用者さん同士で談笑したり、塗り絵や脳トレ、体操などを行います。
内容は施設によって大きく異なります。
■ 昼:食事の時間
・お昼ごはん
デイの介護職員や看護師が食事の見守りや介助を行います。
必要に応じて、服薬のサポートも受けることができます。
■ 午後:活動やおやつ
・レクリエーション
午後からは、ゲームやカラオケなど、少し活動的なレクリエーションが行われることが多いです。
こちらも施設によって内容はさまざまです。
・おやつ
15時頃におやつの時間があります。
ゆっくりとした時間を過ごしながら、ほっとひと息つける時間です。
■ 夕方:お送り
・お送り
デイサービスの車で自宅まで送ってもらいます。
施設によって内容は異なりますが、
デイサービスは「外に出るきっかけ」や「人とのつながり」を大切にしたサービスです。
どんな人に向いている?
デイサービスは、次のような方に向いているサービスです。
■ 1日ゆっくり過ごしたい
半日だとせわしなく感じる方や、ゆっくり過ごしたい方には、1日型のデイサービスがおすすめです。
活動をしたり、他の利用者さんと過ごしたりする中で、気分転換にもなり、気持ちも前向きになりやすくなります。
■ 人と関わる機会を持ちたい
高齢になると、また介護が必要になると、どうしても自宅にこもりがちになってしまいます。
家族以外の人との「かかわり」は、社会の一員として生活していくうえでも大切です。
また、人とのかかわりは、認知症の予防や症状の緩和にもつながるといわれています。
■ 生活のリズムを整えたい
自宅でこもりがちになると、好きな時間に起きたり食べたり寝たりと、生活のリズムが乱れがちになります。
その結果、体調不良につながることもあります。
決まった時間に起きて活動し、夜にしっかり眠ることは、生活リズムを整えるうえで大切です。
デイサービスに通うことで、適度な緊張感も生まれ、自然と生活のリズムが整いやすくなります。
■ 家族の介護負担を減らしたい
「ちょっと買い物に行きたい」
「少しゆっくりしたい」
そんなふうに、家族が介護から離れて休める時間も、とても大切です。
デイサービスを利用することで、安心して任せられる時間ができ、
家族の心身の負担を軽くすることにつながります。
利用の流れ
デイサービスを利用するまでの流れは、次のようになります。
① まずは相談
デイサービスに行きたいと思ったら、まずは相談から始まります。
ケアマネジャーがいる場合
すでに担当のケアマネジャーがいる方は、まず相談でOKです。
「どんなことに困っているか」
「どんな生活を送りたいか」
こうした内容を一緒に整理し、ケアプランに落とし込んでいきます。
ケアマネジャーがいない場合
まだ介護保険サービスを利用していない方や、相談先が分からない場合は、地域包括支援センターが入口になります。
・介護保険の申請が必要かどうか
・どんなサービスが合いそうか
・どこに相談したらいいか
このようなことをまとめて案内してくれます。
② 要介護認定の申請(必要な場合)
デイサービスを介護保険で利用するには、基本的に要介護(または要支援)の認定が必要です。
※すでに認定を持っている方は、このステップは不要です。
認定がなくても利用できるケース
自治体によっては、「総合事業(介護予防・日常生活支援総合事業)」として、通所型のサービスを利用できる場合があります。
「デイサービスが使えるか分からない…」という場合でも、事業対象者として利用できることがあります。
まずは地域包括支援センターに相談してみましょう。
👉介護認定が「非該当」だったらどうする?次にできることをやさしく解説
③ ケアプラン作成・事業所選び・契約
認定結果や困りごとに合わせて、ケアマネジャーがケアプランを作成します。
その上で、デイサービスの事業所を選び、見学や体験を経て契約へと進みます。
④ サービス開始
契約後、デイサービスの利用がスタートします。
利用開始後も、サービス内容が本人に合っているかを確認しながら、必要に応じて調整していきます。
料金の目安
デイサービスの料金は、本人の負担割合(1〜3割)や、地域・事業所の加算、利用回数によって変わります。
ここではイメージしやすいように、自己負担1割の目安で紹介します。
■ 要介護の方は「1回いくら」が目安
要介護の方が利用するデイサービスは、「1回あたり、だいたいこれくらい」を把握しておくと安心です。
※下記は自己負担1割の目安です。地域や加算、利用時間・内容によって前後します。
| 要介護度 | 1回あたりの目安(7〜8時間) |
|---|---|
| 要介護1 | 約650円前後 |
| 要介護2 | 約770円前後 |
| 要介護3 | 約890円前後 |
| 要介護4 | 約1,010円前後 |
| 要介護5 | 約1,130円前後 |
■ 要支援・事業対象者の方は「月いくら」が目安
要支援の方は、総合事業(通所型サービス)として利用するケースが多く、「ひと月いくら」で考えるとイメージしやすいです。
※下記は自己負担1割の目安です。自治体の内容や算定方法によって前後します。
| 区分 | 月額の目安 |
|---|---|
| 要支援1・事業対象者 | 約1,700〜2,200円前後 |
| 要支援2 | 約3,400〜4,500円前後 |
■ その他にかかる費用
介護保険とは別に、次のような費用がかかります。
・食事代
・おやつ代
・お茶代
・おむつ代 など
👉これらは実費となり、事業所ごとに金額が異なります。
■ 「うちの場合いくら?」は契約前に確認してOK
ここで紹介した金額はあくまで目安です。
正確な金額は、ケアマネジャー(または地域包括支援センター)や事業所に「月の見込みはいくらですか?」と聞けば教えてもらえます。
お金の話は遠慮せず、事前に確認して大丈夫です。
まとめ
デイサービスは、自宅で生活しながら、日帰りで通って利用できる介護サービスです。
食事や入浴のサポートだけでなく、人との交流や活動の時間を通して、生活のリズムを整えることにもつながります。
また、利用する方だけでなく、ご家族が少し休める時間をつくるという意味でも、大切な役割があります。
ひとことでデイサービスといっても、活動内容や雰囲気は事業所によって大きく異なります。
そのため、気になる場合は、見学や体験利用をして「合うかどうか」を確かめることが大切です。
「ちょっと気になるな」「話を聞いてみたいな」と思ったら、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してみましょう。


