「認知症が進んできて、もう家でみるのは限界かもしれない…」
「できることなら家で見てあげたいけど、正直しんどい…」
そんなふうに悩まれているご家族も多いと思います。
認知症の介護は、体だけでなく、気持ちの負担も大きくなりやすいものです。
無理を続けることで、ご本人もご家族もしんどくなってしまうこともあります。
そんなときに、選択肢のひとつとして考えられるのがグループホームです。
認知症の方が、その人らしく生活を続ける場所として、選ばれることが多いサービスです。
この記事では、グループホームとはどんな場所なのか、どんな人に向いているのかを、やさしく解説していきます。
グループホームとは?
グループホームの正式な名称は、「認知症対応型共同生活介護」です。
介護保険サービスのひとつで、認知症と診断された高齢者が、少人数で共同生活を送る場所です。
大きな施設とは違い、家庭に近い環境の中で生活を続けながら、必要な支援を受けることができます。
「少人数で“暮らし”を続ける場所」とイメージすると、わかりやすいです。
どんな人が対象?
グループホームを利用できるのは、次のような方です。
・要支援2以上の認定を受けている方
・医師から認知症と診断されている方
この2つが主な条件となります。
そのため、誰でも利用できるわけではなく、認知症の方のためのサービスという位置づけになっています。
また、
・自宅での生活が難しくなってきた方
・見守りや支援があれば生活が続けられる方
などが対象となることが多いです。
さらに最近では、看取りまで対応するグループホームも増えてきています。
ただし、医療行為が必要になった場合などは、退去を検討するケースもあるため、その点については事前に確認しておくことが大切です。
人数と生活の特徴
グループホームは、1ユニット9名までと決められています。
そのため、
・顔なじみの関係ができやすい
・環境の変化が少ない
・落ち着いて生活しやすい
といった特徴があります。
また、
・食事の準備
・洗濯
・掃除
・買い物
など、日常生活の中でできることは続けながら生活します。
「すべてをしてもらう場所」ではなく、「できることが続けられるように支援してもらう場所」です。
他の施設との違い
「グループホームって、ほかの施設と何が違うの?」
という疑問を持たれる方も多いです。
ざっくり違いをまとめると、次のようになります。
グループホーム
・認知症の方が対象
・少人数(9人)
・家庭に近い雰囲気
・生活そのものがリハビリ
・職員との距離が近い
特養などの施設
・認知症に限らず利用可能
・人数が多い
・医療・介護体制が手厚い
・介助中心になりやすい
・集団生活の色が強い
どちらが良い・悪いではなく、その人の状態や生活スタイルによって向き不向きがあります。
費用の特徴
グループホームの費用は、施設ごとに異なりますが、月額で考えられることが多いです。
目安としては、月15万円〜25万円前後になることが多いです。
(地域や施設の立地、設備によって差があります)
この中には、
・家賃(居住費)
・食費
・介護サービス費
・管理費など
が含まれます。
※おむつ代や日用品費などは、別途かかることが多いため注意が必要です。
また、グループホームは地域密着型サービスに分類されるため、負担限度額認定は原則として利用できません。
そのため、施設ごとの費用設定を事前に確認しておくことが大切です。
メリット・デメリット
グループホームには、次のような特徴があります。
メリット
・少人数で落ち着いた環境で生活できる
・認知症に合わせた支援を受けられる
・役割を持ちながら生活できる
認知症に対するケアが充実しており、安心して暮らしを続けやすい環境です。
デメリット
・医療対応が限られている
看護師が常駐していないことが多く、訪問診療や訪問看護を利用するケースが一般的です
・看取り対応は施設によって異なる
医療的な対応が必要になった場合は、退去を検討することもあります
・専門的なリハビリには対応していない
理学療法士などによるリハビリは行われておらず、生活の中での動きが中心になります
・空きが少なく、すぐに入れないことがある
医療面や入居のタイミングには注意が必要です。
選ぶときのポイント
グループホームは、施設ごとに雰囲気や方針が大きく異なります。
そのため、入居を検討する際は、実際に見学することがとても大切です。
見学の際は、次のような点を確認してみてください。
・施設全体の雰囲気
・においなどの環境面
・職員の関わり方
・利用者さんの表情
・日中の過ごし方
「ここで生活できそうかどうか」を感じることが大切です。
また、パンフレットや説明だけでは分からないことも多いため、実際の様子を見ることで、安心して選びやすくなります。
グループホームでの生活や、ご家族の関わり方については、実際の現場で感じたことを別の記事でまとめています。
「入居してからの生活ってどんな感じ?」
「家族はどこまで関わるの?」
と気になる方は、こちらも参考にしてみてください。
👉グループホームってどんなところ?家族が知っておきたい特徴と選び方
まとめ
グループホームは、認知症の方が、その人らしく暮らしを続けるための場所です。
少人数で落ち着いた環境の中で、できることを続けながら生活できることが大きな特徴です。
一方で、
・医療対応やリハビリには限りがある
・費用や入居のタイミングに注意が必要
といった点もあります。
そのため、その人の状態や生活スタイルに合っているかを見ながら、慎重に選ぶことが大切です。
「家で見るのはもう限界かもしれない…」
そう感じたとき、無理を続けるのではなく、その人に合った環境を考えることも大切な選択です。
グループホームという選択肢が、少しでも安心につながればうれしいです。
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