定期巡回とは?できること・向いている人・訪問介護との違い・料金の目安をやさしく解説

自宅でうけるサービス

「定期巡回(定期巡回・随時対応型訪問介護看護)」って聞いたことありますか?

訪問介護や訪問看護、デイサービスは知っていても、定期巡回は「名前だけは…」という方が多いかもしれません。

でも定期巡回は、在宅での生活が少し難しくなってきたときに、1日に複数回の訪問夜間の対応などで支えられる、心強い仕組みを持っています。

「施設に入る前に、もう一段“家での支え”を厚くしたい」そんなときに選択肢になります。

この記事では、定期巡回の特徴と、訪問介護との違い、向いているケースをやさしくまとめます。

定期巡回とは?

定期巡回(正式には「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」)は、介護スタッフが短い時間で、1日に何回かおうちに来てくれる在宅サービスです。

必要なときは、夜間や緊急の連絡にも対応できる仕組みがあります。

ふつうの訪問介護は「1回○分」という形が多いですが、定期巡回は **「短時間をこまめに」が特徴です

イメージとしては、“ちょこちょこ見に来てもらって、必要なことだけしてもらう”**感じです。

たとえば、こんなことを短時間で行います。

  • トイレやおむつ交換
  • 起き上がり・移動の手伝い
  • 水分補給の声かけ
  • 薬を飲めているかの確認
  • 安否確認(元気にしているか)

そして、急に困ったときには電話で相談したり、必要に応じて訪問してもらえる場合もあります。

「朝と夜だけでは足りない」「夜が不安」というときに、在宅生活を支える選択肢になります。

定期巡回でできること

定期巡回でできることは、大きく分けると2つです。

  • ① 決まった時間に来てもらう(定期)
  • ② 困ったときに連絡できる(随時)

この2つを組み合わせて、在宅生活を支えます。

① 定期的な訪問でできること(短時間をこまめに)

1回の訪問は短めで、必要なことをサッと行います。

  • トイレ介助/おむつ交換
  • 起き上がり・移動の手伝い(ベッド⇔車いすなど)
  • 水分補給・食事の声かけ
  • 薬を飲めているかの確認
  • 安否確認(体調や様子の確認)
  • 体位変換など、負担を減らすお手伝い(必要な場合)

「朝と夜だけでは足りない」「日中にも何回か見てほしい」
そんなときに、短い訪問を組み合わせて支えられるのが特徴です。

② 困ったときの“随時対応”(夜間も含む)

急に困ったときに、まずは電話で相談できます。
状況によっては訪問して対応する仕組みもあります。

  • 夜間にトイレで困った
  • 転びそうで不安、起き上がれない
  • 具合が悪い気がする、いつもと様子が違う
  • 介助の仕方が分からない、家族が不安になった

「何かあったときに相談できる」「必要なら来てもらえる」
この安心感が、在宅生活の支えになることがあります。

③ 看護がセットになる場合もある(必要な人だけ)

事業所の体制や状態によって、訪問看護と連携して使うことがあります。

医療的な管理が必要な方は、訪問看護と組み合わせて安心につなげることもあります。

定期巡回は誰が使える?(向いている人)

定期巡回は、基本的に 要介護認定(要介護1〜5) の方が対象の在宅サービスです。
その中でも特に、**「短い介助を1日に何回か必要とする」**場面で力を発揮します。

イメージとしては、訪問介護や家族の支えだけでは回しにくくなってきたときの、もう一段の選択肢です。

「朝と夕方だけでは足りない」「夜が不安」「短時間でも回数を増やしたい」——そんなときに検討されることがあります。

※要支援の方は対象外のため、まずは担当ケアマネや地域包括で別の選択肢を相談します。

こんな方に向いています

  • トイレやおむつ交換が必要で、1日1〜2回では足りない
  • 起き上がりや移動の介助が必要で、こまめな見守りが安心
  • 夜間にトイレや体位変換などがあり、夜が不安
  • 一人暮らし、または老老介護で、家族の負担が大きい
  • 「施設はまだ迷う…でも家で続けるには支えが足りない」と感じている

逆に、こんな場合は他のサービスが合うこともあります

  • 入浴や掃除など、まとまった時間の支援が中心
     → 訪問介護(身体介護・生活援助)の方が組み立てやすいことがあります
  • 日中の見守りや交流も必要
     → デイサービスなど通所系が合うこともあります
  • 医療的な管理が重要
     → 訪問看護と組み合わせて検討することがあります

定期巡回は万能ではありませんが、**「短い支援を、必要なタイミングで、こまめに」**入れられるのが強みです。

在宅生活を続けるための選択肢として、一度知っておくと安心です。

定期巡回 利用までの流れ(相談〜開始)

定期巡回は、「お願いしたい!」と思ったその日からすぐ始まるというより、いくつかの手順を踏んでスタートします。

ただ、流れ自体はシンプル。ポイントを押さえておけば迷いません。

① まずは相談(ケアマネ・地域包括・病院)

  • すでに介護保険サービスを利用中
    → 担当ケアマネジャー
  • まだサービスを使っていない/申請したい
    → 地域包括支援センター
  • 退院が近い/退院直後
    → 病院の退院支援(地域連携)

「トイレ介助をこまめに入れたい」「夜が不安」「1日に何回か見に来てほしい」など、困っていることをそのまま伝えてOKです。

② ケアプランに位置づける

ケアマネがケアプランの中に定期巡回を組み込みます。

他のサービス(訪問介護、訪問看護、デイ、福祉用具など)とのバランスを見ながら、目的や支援内容を整理していきます。

③ 事業所を選ぶ → 契約する

定期巡回を提供している事業所を選び、契約します。

地域によっては事業所数が多くないこともあるため、まずは利用できる事業所があるかを確認しながら進めます。

④ 事前確認(困りごと・生活リズム・緊急時の連絡方法)

開始前に、困っていること(トイレ、移動、服薬、夜間など)や生活リズムを確認し、訪問の回数や時間帯を調整します。

あわせて「困ったときはどこに連絡するか」「どういう場合に訪問するか」など、連絡方法も確認します。

⑤ サービス開始(必要に応じて見直し)

定期訪問が始まり、状況に応じて随時対応も利用します。

状態や生活状況は変わるため、一定期間ごとに見直しながら、回数や内容を調整していきます。

料金の目安(要介護)

定期巡回の料金は、訪問介護のように「1回いくら」ではなく、基本は 月額(1か月いくら) の仕組みです。

要介護度によって月額が決まり、事業所の体制によって「訪問看護を行う場合/行わない場合」で金額が分かれます。

ここではイメージしやすいように、まずは 自己負担1割の目安を紹介します。
※地域単価や加算などにより金額は前後します。

訪問看護を「行わない」場合(自己負担1割の目安)

要介護度月額(1割負担の目安)
要介護15,446円
要介護29,720円
要介護316,140円
要介護420,417円
要介護524,692円

訪問看護を「行う」場合(自己負担1割の目安)

要介護度月額(1割負担の目安)
要介護17,946円
要介護212,413円
要介護318,948円
要介護423,358円
要介護528,298円

夜間だけ利用するタイプ(夜間訪問サービス費)の目安

定期巡回には、夜間の対応を中心に利用する方向けの区分もあります。
この場合は「月額+回数」で料金が決まるイメージです。

  • 基本(夜間訪問サービス費)
    :989単位/月
    (自己負担1割目安:989円)
  • 定期巡回:372単位/回
    (自己負担1割目安:372円)
  • 随時訪問(Ⅰ):567単位/回
    (自己負担1割目安:567円)
  • 随時訪問(Ⅱ):764単位/回
    (自己負担1割目安:764円)

※回数や当日の状況、加算の有無で金額は変わります。

「月いくら?」は契約前に見込みを聞けばOK

利用する時間帯(夜間の有無)や支援内容、加算の有無で月の金額が変わります。

ケアマネジャーや事業所に「うちの場合、月いくらくらいになりそうですか?」と確認して大丈夫です。

訪問介護との違い

「定期巡回って、訪問介護と何が違うの?」
ここが一番よく聞かれるポイントです。結論から言うと、支え方の発想が違います。

定期巡回:短時間を“こまめに”+困ったときに相談できる

定期巡回は、1回の訪問は短めで、必要なことだけをサッと行い、1日に複数回訪問する形が得意です。

夜間も含めて「困ったときに連絡できる」仕組みがあり、状況によっては訪問につながる場合もあります。

  • トイレ・おむつ交換をこまめに
  • 起き上がりや移動を短時間でサポート
  • 夜間が不安なときの安心につながる
  • 「施設はまだ…でも家で続けるには支えが必要」な場面に強い

訪問介護:まとまった時間で“しっかり”支援する

訪問介護は「1回○分」という形で、身体介護や生活援助をある程度まとまった時間で行うのが基本です。

  • 入浴介助、着替え、排せつ介助などをまとめて行う
  • 掃除・洗濯・買い物など生活援助も組み立てやすい
  • 「週○回、決まった時間に来てほしい」に合いやすい

使い分けのイメージ

  • トイレ介助が1日に何回も必要/夜間が不安 → 定期巡回が向きやすい
  • 入浴や家事など、まとまった支援が必要 → 訪問介護が向きやすい

「どちらが合うか分からない」という場合は、生活の困りごとを具体的に伝えて、ケアマネジャーと一緒に整理していくのが一番です。

👉訪問介護(ホームヘルプ)とは?できること・できないことをやさしく解説

まとめ

定期巡回は、基本的に 要介護認定(要介護1〜5) の方を対象に、短い支援を1日に複数回組み合わせて在宅生活を支えるサービスです。

「朝と夕方だけでは足りない」「夜が不安」「短時間でも回数を増やしたい」——そんな場面で選択肢になります。

訪問介護が「まとまった時間で支援する」のに対して、定期巡回は「必要なことを短時間で、こまめに」行えるのが特徴です。
困ったときに連絡できる仕組みがあることも、在宅で暮らし続ける安心につながります。

料金は基本が月額で、要介護度や事業所の体制(訪問看護の有無など)によって変わります。
「うちの場合、月いくらくらい?」は、契約前にケアマネジャーや事業所に見込みを聞けばOKです。

定期巡回は地域によって提供している事業所が少ないこともありますが、在宅生活を続けるための“もう一段の支え”として、知っておくと安心なサービスです。

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